【2025/11/17】GBPAUD 相場分析|下降トレンド継続とエリオット第4波調整のシナリオ

昨日のトレード結果検証

前回の戦略: 短期的な戻り(2.0040〜2.0050)を待ち、1時間足の直近高値(2.00402)を背にした戻り売りで、サイコロジカルライン2.0000ブレイクとその下のSell Stops狩り(TP: 1.9960)を狙うショート戦略。

損切り (SL): 2.0065

結果: 【 ノートレードまたはエントリー自体が危険だった 】

詳細な振り返り

  • エントリーゾーン到達の事実確認:
    • 前日の対象時間帯(11/14 8:00 JST – 11/15 6:00 JST)において、想定したエントリーゾーンである2.0040〜2.0050に価格は一度も到達しませんでした。
    • 11/14の価格は高値2.01966(20:00 JST)、安値2.01026(00:00 JST)の範囲で推移しており、戦略の根拠とした1時間足の直近高値2.00402からは大きく乖離した水準で価格が推移しました。(※CSVデータ1H足より)
  • 市場構造の観点:
    • 戦略の根拠は「1時間足直近高値2.00402を背にした戻り売り」でしたが、市場は前日に2.00402を大きく上回る2.01966まで急反発し、下降トレンドにおけるラス戻り高値を更新する動きを見せました。
    • この2.01966への急騰は、下降トレンドの崩壊(CHoCH: Change of Character)を示唆するものであり、前日のショート戦略は、**「下降トレンドが崩れた可能性のある局面で、旧戻り高値を根拠にしていた」**という点で、リスクの高い判断となっていました。
  • 結論: 価格がエントリーゾーンに到達しなかったため、ノートレードとなりましたが、もしより深い戻りを待たずにエントリーしていた場合、その後の急騰で損切り2.0065を遥かに超えてしまう非常に危険な局面でした。この動きは、市場が2.0000付近の流動性(Sell Stops)を狙う前に、まず上方の流動性(Buy Stops)を先に刈り取りにいった(ストップ狩り)可能性を示しています。

本日の環境認識

▼ファンダメンタルズ(Google検索の結果)

  • 日銀総裁発言と米国の指標に注意: 本日(11/17)は、日本と米国の経済指標(日本のGDP、米国のニューヨーク連銀製造業景気指数)が発表されますが、GBPAUDへの直接的な影響は限定的でしょう。
  • ポンド・豪ドルの金利動向:
    • 英国(BOE)政策金利: 11月会合で4%に据え置き。一部で利下げ議論(5対4の僅差)があることが、ポンドの上値を抑制する要因となっています。
    • オーストラリア(RBA)政策金利: 11月5日に2.25%に据え置き
    • 影響: 依然としてポンドの金利水準が豪ドルを上回っており、金利差はポンドの追い風ですが、BOEの利下げ議論が燻っているため、ポンド買いの勢いを弱める可能性があります。豪ドルの指標が良い結果を出せば、金利差縮小の思惑でAUD買い(GBPAUDの下落)につながる可能性があります。

▼4時間足・1時間足の分析(大局と中期の流れ)

  • ダウ理論トレンド判定: 下降トレンドからレンジへの転換を示唆。
  • 重要スイング:
    • 直近のMajor Swing High2.03058(2025/11/08)。
    • 直近のMajor Swing Low2.00755(2025/11/13)。
  • ラスト押し安値 / 戻り高値:
    • ラスト押し安値: 2.00755(直近安値)
    • ラスト戻り高値: 2.03058(最後の高値)
  • トレンドライン理論値: 4時間足ベースの上昇トレンドライン理論値は現在付近2.01018に位置しています。現在の価格(2.0160付近)はこのラインを明確に上回って推移しており、短期的にはラインブレイク後の戻りの動きと見ることができます。
  • エリオット波動の現在地: 4時間足の大きな下落(2.0800台から2.00755まで)を推進第3波と見立てると、現在はその後の**推進第4波(調整波)**の段階にある可能性が高いです。第4波は複雑なレンジを形成しやすいため、目先の動きは荒くなることが予想されます。
  • 流動性ゾーン:
    • Buy Stops: 直近高値2.01966(1H)やMajor Swing Highの2.03058の少し上。
    • Sell Stops: Major Swing Lowの2.00755やサイコロジカルライン2.0000の少し下。

4Hと1Hの流れの物語

4時間足は、2.03058の高値を起点とした下降トレンドのラス戻り高値を、まだ明確に更新していません。しかし、前回の分析でターゲットとしていた2.0000を試すことなく、安値2.00755から2.01966(1H)まで急反発しており、これは下降の勢いが衰え、調整局面(第4波)に入ったことを示しています。

1時間足で見ると、この急反発によって**短期的な市場構造は上昇に転換(CHoCH)しました。現在価格は、4時間足の直近高値と安値の中間値(Pivot: 2.01905)**付近、すなわち抵抗帯として機能しやすいゾーンでの攻防を繰り広げています。大局の目線(4H下降)と中期の目線(1H上昇)が交錯する、非常に難しいレンジ局面です。


▼15分足・5分足の分析(短期の攻防とエントリートリガー)

  • 短期市場構造: 1時間足の高値2.01966(11/14)をトップに、現在は高値と安値が切り下がる下降構造(Lower High / Lower Low)に一時的に戻っています。これは1時間足の上昇に対する調整の下落と見ています。
  • チャートパターン: 15分足では、2.01966を左肩、2.01882を頭、そして現在が右肩を形成しようとする三尊(Head & Shoulders)パターンを形成する可能性に注意が必要です。ネックラインは2.0125付近に位置しています。
  • プライスアクション: 直近では、中間値Pivot2.01905付近で上ヒゲを連続させており、買いの勢いが打ち消されていることがわかります。この水準が短期的なレジスタンスとして機能していることを示しており、ショート勢がエントリーを集中させている可能性があります。

本日のトレード戦略【自信度:★★★☆☆】

市場構造がレンジ入りし、ダウ理論の目線が複雑化しているため、自信度は中程度です。

【メインシナリオ:ショート(4H調整波の戻り売り)】

根拠:

  1. 大局のダウ理論: 4時間足のラスト戻り高値2.03058は未更新であり、大きな流れは下降トレンドの範疇(エリオット第4波調整)という認識。
  2. ライン分析: 現在価格が、短期的なレジスタンスとして機能している**中間値(Pivot: 2.01905)**付近での攻防に敗れ、下落に転じている。
  3. 短期足のプライスアクション: 15分足での三尊形成の可能性と、レジスタンス付近での上ヒゲ連発を確認。
  • 狙い: 4時間足の第4波調整レンジの上限付近からの反発と見て、短期的な下降トレンドをフォローし、下限の2.00755ブレイクを狙います。
  • エントリーゾーン:2.0160 ~ 2.0180
    • 直近の上ヒゲ連発ゾーン(2.0160付近)から、中間値(2.01905)を少し上抜けた辺りまでの戻りを狙います。
  • 損切り (SL):2.0200
    • 中間値(2.01905)を明確に上抜き、短期の上昇トレンド継続が確定する水準の外側に設定。
  • 利確 (TP):2.0080
    • Major Swing Lowの2.00755の手前、またはサイコロジカルライン2.0100付近をターゲット。短期レンジの下限を意識し、安全圏で利確します。

【オルタナティブシナリオ:ロング(レンジ下限からの反発)】

  • 狙い: 短期の下降がMajor Swing Lowの2.00755付近で明確に止められ、4時間足のエリオット第4波レンジの下限が意識された場合の逆張り反発を狙う。
  • エントリーゾーン: 2.0070 ~ 2.0080
  • 損切り (SL): 2.0050(Major Swing Low2.00755を明確に割り込んだ場合、レンジ下限ブレイクと判断し撤退)
  • 利確 (TP): 2.0190(レンジ上限付近)

【短期足のエントリートリガー (5m)】

  • メインシナリオ(ショート)の場合:
    • エントリーゾーン(2.0160〜2.0180)に価格が到達後、「5分足で直近の安値を明確に切り下げる動き(LL形成)」、または**「実体の大きいベアリッシュ・エンガルフィング(包み足)」**の出現を確認してショートエントリー。
    • 15分足で三尊の右肩が完成しネックラインをブレイクした場合、その後のリテストを待ってエントリー。

まとめ

  • 相場全体: GBPAUDは、4時間足の大局的な下降トレンド(ラスト戻り高値2.03058)の範疇にありながら、現在は直近安値2.00755からの反発によるエリオット第4波調整のレンジ局面に突入しています。中間値2.01905付近での攻防が鍵となります。
  • 戦略の要点: 本日は、レンジ上限付近での戻り売りをメインシナリオとし、Pivot2.01905とその上の2.0200を明確な防衛ラインとして利用します。レンジの下限2.00755へのタッチ後の反応にも注意し、両建ての準備をしておくことが賢明です。
  • 注意すべき時間帯・指標: 本日(11/17)は日本のGDPなどがありますが、ポンドや豪ドルへの影響は限定的と見ています。しかし、週明けのロンドン・NY時間帯はボラティリティが高まりやすいため、エントリーの際は5分足のプライスアクションを厳しくチェックしてください。
  • 免責事項: 本記事は投資助言ではありません。トレードはすべて自己責任で行ってください。