昨日のトレード結果検証
前回の戦略: 4H下降トレンド継続を根拠に、156.38~156.45のレジスタンスゾーンでの戻り売りを計画。
結果: 【 ノートレード 】
- 検証詳細: 昨日の価格アクションは朝方の高値 155.93 をピークに下落を開始しました。 ダウ理論上の「戻り高値」を作る動きを想定していましたが、日銀のタカ派発言観測(12月利上げの可能性)による円買い圧力が予想以上に強く、エントリーゾーン(156.38)に到達する前に Lower High (LH) を切り下げて下落しました。 結果として指値には届きませんでしたが、「安易なロングを避け、ショート目線を固定した」 という点では、市場構造(Market Structure)の読みに狂いはありませんでした。
本日の環境認識
▼ファンダメンタルズ(Google検索・市況分析)
- 日銀(BOJ): 植田総裁の「12月会合での利上げの是非を検討する」という発言を受け、市場では12月または1月の利上げ織り込みが急激に進んでいます(現在約60%超)。
- FRB: 米国側は逆に「12月の25bp利下げ」がメインシナリオとなっており、「日銀の引き締め vs FRBの緩和」 という明確な金融政策のダイバージェンス(乖離)が、ドル円の上値を重くする最大の要因です。
- ボラティリティ要因: 本日は特に目立った米重要指標はありませんが、今週末の米雇用統計(NFP)に向けたポジション調整と、日本の金利上昇(JGB利回り上昇)に連動した円買いフローに警戒が必要です。
▼4時間足・1時間足の分析(大局と中期の流れ)


- ダウ理論トレンド判定:下降トレンド (Down Trend)
- 明確な Lower High (LH) と Lower Low (LL) の形成が確認できます。
- 直近のスイング構造は
157.36 (HH)→156.15 (LH)→155.93 (LH)と、高値を着実に切り下げています。
- 重要スイング:
- Major Swing High (直近戻り高値): 156.15(ここを上抜けるまでは、絶対的にショート有利)
- Intraday Swing High (昨日の高値): 155.93
- Major Swing Low (直近安値): 154.70 付近
- トレンドライン理論値:
- 直近の高値を結んだ下降トレンドライン(Regression Channel)は、現在 155.70 ~ 155.85 付近を通っています。ここが今日の強力な抵抗帯となります。
- エリオット波動の現在地:
- 現在は 推進波(Impulse)第3波、または第C波の内部波動 に位置していると推測されます。強い下落の後の調整(Pullback)が浅いことから、売り圧力が相当強いことが示唆されます。
- 流動性ゾーン (Liquidity Zones):
- Upside: 155.80 – 156.00 (短期ショート勢のストップロス溜まり)
- Downside: 154.50 – 154.70 (ロング勢の最終防衛ライン直下のストップ)
解説: 4時間足レベルではきれいな「下降チャネル(Descending Channel)」の中を推移しており、現在はチャネル上限から中央付近への下落局面です。
▼15分足・5分足の分析(短期の攻防とエントリートリガー)


- 短期市場構造:
- 昨日のクローズ(155.45付近)から、本日のピボット(Pivot P: 155.36)を挟んでのもみ合いが予想されます。
- 155.60 ~ 155.70 のゾーンには、1時間足の20EMAおよび昨日からの下落のフィボナッチ38.2%戻しが重複しており、戻り売りの第一候補です。
- チャートパターン:
- 5分足では、安値を更新した後の弱い反発(Bearish Flag)を形成中。
- プライスアクション:
- 155.00 の心理的節目(Psychological Level)を実体で明確に割り込むかどうかが焦点です。一度割り込んでからの「リテスト(Retest)」での戻り売りが最も勝率が高いパターンとなります。
解説: 戻り高値を試す局面では、瞬間的に高値を更新してストップを狩る「Liquidity Sweep」の動き(上ヒゲ)が発生しやすいため、早まったショートは禁物です。
本日のトレード戦略【自信度:★★★☆☆】
「戻り売り(Sell on Rally)」 を継続。ただし、昨日のようにエントリーポイントまで戻らずに下落するリスクも考慮し、2段構えで臨みます。
【メインシナリオ:ショート】
- 狙い: 下降チャネル上限および、昨日の下落に対する「半値戻し」水準での反落狙い。
- エントリーゾーン:155.65 ~ 155.85
- 昨日の高値(155.93)の手前かつ、トレンドライン理論値周辺。
- 損切り (SL):156.20
- 直近のMajor Swing High(156.15)を明確に上抜けた場所。ここを超えたら目線をフラットに戻します。
- 利確 (TP):
- TP1: 155.05(心理的節目手前)
- TP2: 154.75(直近安値およびPivot S1: 154.79近辺)
【サブシナリオ(ブレイクアウト):ショート】
- もし155.65まで戻らずに下落した場合、155.00 を明確に15分足実体でブレイクし、その後の 155.00 ~ 155.10 へのリテスト(裏タッチ) を確認してからショート。
【短期足のエントリートリガー (5m)】
エントリーゾーン(155.65-85)において、以下のプライスアクションを確認後に成行エントリー:
- 長い上ヒゲ(Pin Bar)の出現。
- または、陽線を陰線が包み込む「包み足(Engulfing)」。
- その足の確定を確認し、直前の安値を更新(Micro BOS) した瞬間。
まとめ
- 全体観: ダウ理論的に完全な下降トレンド。日米金利差縮小の思惑が支配的であり、ロングは推奨できません。
- 注意点: 本日は火曜日であり、トレンドがいったん調整(逆行)する動きが出やすい曜日でもあります。155.80付近までの「深めの戻り」があっても、156.15を超えない限りはショート継続です。
- 免責事項: 本記事は投資助言ではありません。トレードはすべて自己責任で行ってください。
