【2025/11/11】GBPAUD 相場分析|下降トレンド加速、戻り売り一択の市場構造

昨日のトレード結果検証

前回の戦略:

  • メイン: ロング(押し目買い) @ 2.0250 – 2.0265
  • 損切り (SL): 2.0215
  • 狙い: 4時間足の上昇トレンド継続を前提とした、浅い押し目からの反発狙い。

結果: 【 完敗(損切り) / 一部ノートレード 】

以下の事実が確認されました:

  • 市場構造の崩壊: 11月10日の市場オープン直後から、価格は前週のサポートであった 2.0250 を割り込み、反発らしい反発を見せないまま 2.0215 (SL) を下抜けました。
  • エントリーの是非:
    • もし指値(Limit)を置いていた場合、2.0250 付近での一時的な揉み合いで約定しましたが、その後明確なプライスアクション(包み足やピンバー)を作ることなく下落し、2.0215 で損切りとなりました。
    • 「5分足での反発確認」をルールとしていた場合、2.0250 ゾーンで有効な強気の反転サイン(Bullish Engulfing等)が出現しなかったため、ノートレードで回避できた局面でした。
  • 反省点: ダウ理論における「ラスト押し安値」を過信しすぎました。1時間足レベルで高値を切り下げる動き(Lower High)が先行していたため、ロング目線は早めに撤回し、ショートへ目線を切り替えるべき局面でした。

本日の環境認識

▼ファンダメンタルズ(市場の背景)

  • 金利動向の乖離:
    • 英ポンド (GBP): インフレ鈍化に伴い、BoE(イングランド銀行)は政策金利を 4.00% へ引き下げており、追加利下げの観測も強まっています(ハト派)。
    • 豪ドル (AUD): RBA(オーストラリア準備銀行)は依然としてインフレの粘着性を警戒し、政策金利を 3.60% で据え置いています(タカ派寄り/様子見)。
  • 影響:
    • この「BoEの利下げサイクル」vs「RBAの据え置き」という政策の乖離(Divergence)は、ファンダメンタルズ的に GBPAUDのショート(下落) を強く支持する要因となっています。

▼4時間足・1時間足の分析(大局と中期の流れ)

Pythonによるスイング解析(argrelextrema window=5)の結果、トレンド構造は以下の通りです。

  • ダウ理論トレンド判定:【 明確な下降トレンド (Down Trend) 】
    • 4時間足: 直近の高値(2.0354付近)から高値を切り下げ(LH)、安値も更新(LL)しています。上昇トレンドは完全に終了し、現在は推進波(Impulse)の中にいます。
    • 1時間足: 綺麗な下降チャネルを描いています。直近の戻り高値 2.0199 を上抜かない限り、目線は「ショート固定」です。
  • 重要スイング(数値はCSV解析による):
    • Major Swing High (戻り高値): 2.0199(11/10 17:00)
    • Major Swing Low (直近安値): 2.0137(11/10 20:00)
    • ラスト戻り高値(トレンド転換点): 2.0287(ここを上抜けるまでは、長期的にも下落優位)
  • トレンドライン理論値:
    • 1時間足の下降トレンドラインは、現在の時刻においておよそ 2.0185 – 2.0190 付近を通っています。価格はこのラインの下側で推移しており、売り圧力が強い状態です。
  • エリオット波動の現在地:
    • 現在は 第3波(推進波)の内部波動、あるいは 第5波の初動 と推測されます。
    • 戻り(修正波)が入っても浅く、すぐに安値を更新しに行く「モメンタムの強い下落」が発生しています。
  • 流動性ゾーン (Liquidity Zones):
    • Sell Stops: 2.0130 – 2.0135(直近安値の下)。ここをブレイクすると、さらなる損切りを巻き込み加速する可能性があります。
    • Buy Stops: 2.0200(直近戻り高値の上)。ここにはショート勢の損切りが溜まっていますが、現在の勢いではここまで戻るパワーがあるか疑問です。

▼15分足・5分足の分析(短期の攻防とエントリートリガー)

  • 短期市場構造:
    • 15分足でも 2.0175 付近でレジスタンスが形成され、何度も上値を抑えられています。
    • 直近では 2.0160 を挟んだ狭いレンジ(保ち合い)を形成後、下放れの兆候を見せています。
  • チャートパターン:
    • ベアフラッグ(Bear Flag): 急落後の調整として、緩やかな上昇チャネル(フラッグ)を形成していましたが、これを下にブレイクしつつあります。
    • EMAの並び: 5分足において、20EMA < 75EMA < 200EMA の「パーフェクトオーダー(売り)」が完成しており、戻り売り圧力が非常に強いことを示唆しています。
  • プライスアクション:
    • 直近のローソク足では、2.0170 付近まで上昇してもすぐに「長い上ヒゲ」をつけて押し返されています。これは買い意欲の弱さと、戻りを待ち構えている売り手の存在を示しています。

本日のトレード戦略【自信度:★★★★☆】

ファンダメンタルズ(BoEハト派)とテクニカル(ダウ理論・下落トレンド)が完全に一致しています。「戻り売り(Short)」 一択で攻めます。

【メインシナリオ:ショート(Trend Follow)】

  • 狙い: 1時間足の戻り高値(2.0199)を背に、短期的な戻り(調整)を叩く。あるいは、現在の安値揉み合いからのブレイクアウトを狙う。
  • エントリーゾーン:
    1. リトレース狙い: 2.0175 ~ 2.0185(15分足キリ番 & トレンドライン付近)
    2. ブレイク狙い: 2.0135 割れ定着(15分足実体確定)
  • 損切り (SL):2.0205
    • 理由: 直近の1時間足Major Swing High(2.0199)の少し上。ここを越えられると短期トレンドが一旦フラットに戻るため、即撤退。
  • 利確 (TP):
    • TP1: 2.0100(ラウンドナンバー・心理的節目)
    • TP2: 2.0060(4時間足クラスの次の主要サポート)

【短期足のエントリートリガー (5m)】

以下のいずれかのパターンが出現した場合にエントリーを実行します:

  1. 戻り売り: 価格が 2.0175 付近まで戻した後、5分足で「上ヒゲ陰線(Shooting Star)」や「包み足(Bearish Engulfing)」が確定した場合。
  2. ブレイク: 2.0137(直近安値)を勢いよく陰線実体でブレイクし、その次足でリテスト(戻り)が入った際に、再度安値を更新する動きを見せた場合。

まとめ

  • 全体観: GBPAUDは現在、ファンダメンタルズとテクニカルの両面から「強い売り」が示唆されています。逆張り(ロング)は落ちてくるナイフを掴む行為になりかねないため、推奨しません。
  • 注意点: * 2.0100 のラウンドナンバー付近では、ショートの利益確定による一時的な反発(ショートカバー)が入る可能性があります。深追いはせず、節目で確実に利益を確保してください。
    • 突発的な要人発言(RBA/BoE関係者)によるボラティリティ拡大には警戒が必要です。
  • 免責事項: 本記事は投資助言ではありません。トレードはすべて自己責任で行ってください。