【2025/12/02】EUR/JPY 相場分析|植田総裁「利上げ」示唆で180.76サポート崩壊。市場構造はショートへ転換

昨日のトレード結果検証

前回の戦略: 4H上昇トレンド継続を前提に、181.10付近への押し目を待ってロング(Buy Limit)。 結果: 【 ノートレード 】

詳細振り返り: 昨日(12/1)のEUR/JPYは、朝方から戻りを試すも 180.90付近(High: 180.898) で頭を抑えられ、エントリーゾーンである 181.10 – 181.20 に一度も到達しませんでした。 その後、日銀総裁発言(後述)をきっかけに円買いが加速し、直近の重要サポートであった 180.76 を明確に割り込みました。 「エントリーゾーンまで引きつける」という厳格なルール設定が功を奏し、トレンド転換初動の巻き込まれ事故(損失)を回避できた形です。これは**「待つこと」も立派な技術**であることを示す好例です。


本日の環境認識

▼ファンダメンタルズ(Google検索・最新情報)

  • 日銀・植田総裁の発言(Hawkish Pivot): 昨日、植田総裁が「12月の利上げ決定はデータ次第だが、可能性は十分にある(on the table)」とし、さらに「米国の関税リスクの不確実性は低下した」と発言。これが市場に 12月会合(18-19日)での追加利上げ を強く意識させ、急速な円買い(JPY Strength)を引き起こしています。
  • ユーロ圏インフレ懸念: 本日のユーロ圏HICP(消費者物価指数)速報値を前に様子見ムードですが、ファンダメンタルズのメインドライバーは明らかに「日銀のタカ派傾斜」にシフトしています。

▼4時間足・1時間足の分析(大局と中期の流れ)

  • ダウ理論トレンド判定:転換(Uptrend → Potential Downtrend / Correction)
    • これまで機能していた上昇トレンドの「ラスト押し安値」である 180.760 を、昨日から今朝にかけての実体ベースで下抜けました。これは市場構造上の CHoCH (Change of Character) であり、目線は「買い」から「戻り売り」へシフトしました。
  • 重要スイング (Major Swings):
    • Major High: 181.282 (11/27) – ここが当面の天井(Double Top形成)。
    • Break Level: 180.760 – かつてのサポートが、今は強力なレジスタンス(Role Reversal)として機能します。
    • Next Support: 180.110 (11/21 Low) および 179.338 (11/12 Low)。
  • トレンドライン理論値:
    • 11月の安値を結んだ上昇トレンドラインも既に下抜けており、リテスト完了後に下落が加速する形状です。
  • エリオット波動の現在地:
    • 修正波(Corrective Wave)A波またはC波の進行中。
    • 181.50付近での5波完了後、現在は最初の下落衝撃波(Impulse Down)またはジグザグ修正の最中にあります。深押しする可能性が高い局面です。
  • 流動性ゾーン:
    • 180.110 の下には、上昇トレンドに乗っていたロング勢の損切り(Sell Stops)が大量に溜まっており、ここを狩りにいく動き(Liquidity Run)が想定されます。

(状況要約: 4時間足レベルで明確な「崩れ」が発生しました。これまでの「下がったら買い」の脳内シナリオを捨て、「上がったら売り」に切り替えるべき局面です。)


▼15分足・5分足の分析(短期の攻防とエントリートリガー)

  • 短期市場構造:完全な下降トレンド (Bearish)
    • 高値切り下げ(LH)、安値更新(LL)が続いています。
    • 昨日深夜から早朝にかけて、180.50 を挟んだ攻防がありましたが、反発の弱さが目立ちます。
  • チャートパターン:
    • ディセンディング・トライアングル(下降三角) の下抜け、あるいはボックスレンジの下方ブレイクを示唆。
  • プライスアクション:
    • 180.70~80付近(旧サポート裏)への戻り局面では、上ヒゲ(Pinbar)や包み足(Engulfing)が出現しやすい環境です。

本日のトレード戦略【自信度:★★★★☆】

市場構造の転換(Break of Structure)を確認したため、順張り(ショート)をメイン戦略とします。

【メインシナリオ:戻り売り (Short)】

  • 狙い: サポートからレジスタンスに転じた 180.760 付近への「裏タッチ(Retest)」を狙います。このラインが壁として機能することを確認し、次の流動性プール(180.11)を目指します。
  • エントリーゾーン:180.60 ~ 180.75
    • (現在の価格 180.40-50 からの自律反発を待つ)
  • 損切り (SL):181.05
    • (直近の戻り高値群かつ心理的節目である181.00を明確に超えた場所。ここを超えるとダウ理論上の下降目線が一旦否定されるため)
  • 利確 (TP):
    • TP1: 180.15(11/21安値の手前)
    • TP2: 179.40(11/12安値付近まで伸びた場合)

【短期足のエントリートリガー (5m)】

  1. 価格が 180.60 以上に戻ってきた際、5分足・1分足でのプライスアクションを注視。
  2. 長い上ヒゲ を伴う陰線、または 小さなダブルトップ 形成を確認。
  3. 直前の小陽線を陰線が実体で包む(Bearish Engulfing)などの「否定の形」が出たら成行ショート。
    • ※ そのままダラダラと181.00を超えていく場合は見送り(様子見)。

まとめ

  • 相場全体: 日銀のタカ派姿勢への警戒感から、JPY買い圧力が継続しやすい一日です。EUR/JPYは重要なサポート(180.76)を割り込んでおり、テクニカル的にも「売り優勢」です。
  • 注意点: 本日欧州時間(19:00 JST)のユーロ圏インフレ指標発表時はボラティリティが高まる可能性があります。また、突発的な要人発言(ヘッドラインリスク)にも注意し、ストップロスは必ず設定してください。
  • 免責事項: 本記事は投資助言ではありません。トレードはすべて自己責任で行ってください。