【2025/12/04】GBP/CHF 相場分析|ダウ理論トレンド転換とエリオット波動第3波のシナリオ

昨日のトレード結果検証

前回の戦略: > 下降トレンド継続を想定し、戻り売り(1.0620-25)または安値ブレイク(1.0600割れ)狙い。

損切り (SL): 1.0640(直近Major Swing High外側)

結果: 【 完敗(損切り) 】

昨日の市場は、こちらの想定していた「下降トレンド継続」のシナリオを完全に否定する動きとなりました。

  1. 敗因分析: 欧州時間序盤までは1.0600台での保ち合いが続いていましたが、ロンドンフィックスにかけて強い買い圧力が流入。Pythonバックテストの結果、12月3日 19:00(日本時間) 前後に、戻り高値として意識していた 1.0634 を実体で力強くブレイクしました。
  2. 構造の変化: この時点でダウ理論上の「ラスト戻り高値」が更新され、4時間足レベルでの**トレンド転換(Lower Highの否定 → Higher Highの形成)**が確定しました。
  3. 反省点: 1.0600付近での底堅さ(Wボトム形成)を軽視し、ショートに固執しすぎた点が反省材料です。1.0634ブレイクの瞬間、即座に目線をフラット、あるいはロングへ切り替えるべき局面でした。

本日の環境認識

▼ファンダメンタルズ(Google検索・市場センチメント)

  • BoE(英中銀)vs SNB(スイス中銀)の金利差: 市場では、来週および再来週に控える中銀会合(SNB 12/11, BoE 12/18)に向けたポジション調整が本格化しています。スイス中銀はインフレ率低下(0.0%付近)を背景に**利下げ(またはマイナス金利への示唆)観測が強まる一方、英中銀は底堅いサービスインフレを背景に「タカ派的な据え置き」**の可能性が意識されています。この金利政策の乖離(Divergence)が、現在のポンド買い・フラン売りの主導因です。
  • 直近のPMI(購買担当者景気指数): 昨日発表された英国サービス部門PMIが予想を上振れたことも、ショートカバー(空売りの踏み上げ)を加速させる要因となりました。

▼4時間足・1時間足の分析(大局と中期の流れ)

  • ダウ理論トレンド判定:上昇トレンド(転換初期)
    • 長らく続いた下降トレンドの重要防衛ライン(ラスト戻り高値 1.0634)がついに突破されました。現在は直近高値(HH)を 1.0683 付近まで更新しており、安値も切り上がる(HL)構造に入っています。
  • 重要スイング (Python解析):
    • Major Swing High: 1.0683 (現在形成中の高値)
    • Major Swing Low: 1.0585 (底値圏の起点)
    • Breakout Level: 1.0634 (かつてのレジスタンス → 現在の強力なサポート候補)
  • エリオット波動の現在地:推進第3波(Impulse Wave)
    • 1.0585を起点とした第1波、その後の調整第2波を経て、現在は最も勢いのある**「第3波」**の真っ只中にあると推測されます。通常、第3波は第1波の1.618倍以上の長さになることが多く、上値余地はまだ残されています。
  • 流動性ゾーン:
    • 直近高値 1.0683 の上には、逆張りショート勢の損切り注文(Buy Stops)が溜まっていますが、既に一度狩り取った後のため、次は 1.0700 のラウンドナンバー付近がターゲットとなります。

▼15分足・5分足の分析(短期の攻防とエントリートリガー)

  • 短期市場構造:Strong Bullish
    • 15分足では、1.0650付近での小休止(フラッグ形成)を経て、再上昇しています。
    • CHoCH (Character Change): 既に上方向に発生済み。現在は押し目待ちの状況です。
  • チャートパターン:アセンディングトライアングル(上抜け後)
    • 1.0630-40のゾーンを明確に上抜けた後、強いモメンタム(勢い)が維持されています。
  • プライスアクション:
    • 5分足を見ると、下ヒゲを連発しながら安値を切り上げており、買い意欲の強さが伺えます。ただし、現在は短期的過熱感(RSIダイバージェンス等)も見られるため、高値掴みには警戒が必要です。

本日のトレード戦略【自信度:★★★☆☆】

トレンド転換が確定したため、本日は**「押し目買い(Dip Buying)」**一択で攻めます。昨日のショート戦略を完全に捨て、頭を切り替えます。

【メインシナリオ:ロング(押し目買い)】

  • 狙い: 第3波の中の「小休止(Sub-wave 4)」からの再上昇(Sub-wave 5)狙い。または、ブレイクアウトした重要ラインへの「ロールリバーサル(サポレジ転換)」を狙います。
  • エントリーゾーン:1.0645 ~ 1.0655
    • ここより浅い押し(1.0665付近)で反発する場合もありますが、リスクリワードを考慮し、かつてのレジスタンスゾーン(1.0634-1.0650)への引きつけを待ちます。
  • 損切り (SL):1.0625
    • 理由: ブレイクアウトの起点となった直近安値(1.0630付近)および、1時間足の20EMAを下抜けた地点。ここを割ると「ダマシ」であった可能性が高まるため。
  • 利確 (TP):
    • TP1: 1.0685(直近高値)
    • TP2: 1.0720(日足レベルの次の抵抗帯 / 2025年8月のサポートライン裏)

【短期足のエントリートリガー (5m)】

  1. 価格が 1.0650 付近まで下落してきた際、5分足で「下ヒゲ陽線」や「強気の包み足」を確認。
  2. あるいは、1分足で小さな「ダブルボトム」を作り、ネックラインを超えたタイミングで成行エントリー。
  3. 注意: 1.0680付近での飛び乗り(高値掴み)は、短期的な調整に巻き込まれるリスクが高いため推奨しません。あくまで「引きつけて打つ」を徹底してください。

まとめ

  • 全体: 昨日の1.0634ブレイクにより、GBP/CHFは明確に**「上昇トレンド」**へ転換しました。ファンダメンタルズ(英・瑞金利差)もこの動きを支持しています。
  • 注意点: 急激な上昇(ショートカバー)の反動で、一時的に深めの調整が入る可能性があります。「上がっているから買う」のではなく、「下がって止まったら買う」意識で臨んでください。
  • 免責事項: 本記事は投資助言ではありません。トレードはすべて自己責任で行ってください。